ホームズ彗星(17P/Holmes)は、公転周期が約7年の短周期彗星です。今年5月に近日点(太陽からの距離:2.05天文単位)を通過し、2007年10月下旬現在、太陽から約2.4天文単位の距離に位置し、少しずつ遠ざかっています。地球からの距離は約1.6天文単位です。10月23日には、約17等の明るさで観測されていました。
しかしその直後の10月24.067日(世界時)に、なんと8.4等と約9等も増光している姿が捉えられました。その後も急速に増光し、日本で夜を迎えた10月24.55日(世界時、日本時22時12分)には、約3.5等で観測されました。その後も日本各地で、さらに増光する彗星の様子が捉えられ、25日の(日本の)明け方には約2.9等と2等台に突入しました。
増光は鈍ったとの情報もありますが、今後どう推移するかに注目が集まります。
(国立天文台ホームページ>新天体関連情報 「ホームズ彗星(17P/Holmes)の大増光」より抜粋)
晩秋の夜空をにわかに賑わしているホームズ彗星。
今回のような急激な大増光は、彗星では時々観測される「アウトバースト」と呼ばれる現象らしいのですが、
わずか2日足らずの間に約14等(約40万倍)も光度を増し、肉眼で見えるほどに達するのは非常に珍しいそうです。
そんな珍しモンには何にでも飛びつく私。^^
雲ひとつない7日の深夜11時、15倍の双眼鏡と12倍ズームのいつものデジカメを持ち出し自宅の庭へ。
覗く目安は、すばるとカシオペアを結ぶラインの中間点。
そのやや下あたり、ペルセウス座の一角をまずは双眼鏡で・・・お、これか!
明らかに他の恒星とは違い、点ではなく面で光るオレンジ色の球体を発見。
それは、ぼんやりと宇宙に漂う小さな火の玉のよう。
双眼鏡を外した肉眼でも、その位置に淡い光をはっきりと確認することができました。
続いて、デジカメを三脚にセットし、天に向けて30秒露出のタイマー撮影。
さすがに私の安デシカメでは無理かなと思いましたが・・・お、撮れてんじゃん!
もちろん自動追尾装置など持っている訳もなく、星像は全て流れていますが、オレンジ色の球体はしっかりと。
3枚目は画像編集ソフトで拡大、輝度を調整してみたものですが、中心核から外側へと、光のグラデーションがはっきりと判ります。
日を追うごとに光度は落ちているようですが、望遠鏡・双眼鏡があればもう少しの間、珍しい天体ショーを楽しめそうです。
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