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富士屋のアズキアイス

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旧官営富岡製糸場の正門前からR254に抜ける道の途中、まるでそこだけが昭和30年代にタイムスリップしたかのように佇む喫茶富士屋さん。この富士屋さんの一角は、レトロな町並みが多い富岡の町での中でも、特に昭和チックな雰囲気を今に残しています。インパクトの強い店構えに、ちょっとだけ勇気を出して(^^)その暖簾をくぐってみると、その中は外観に負けぬレトロな空間。店内にはかつて近所の駄菓子屋でよく見かけたコカコーラの瓶の自動販売機が存在感を顕わにしています。そんな同店の自慢の一品が、この「アズキアイス」。透明なガラスの器の中に半球型に掬ったアズキアイスが二つ重ねられています。甘さは控え目、口当たりは、いわゆる「ソフトクリン」ほどのシャリシャリ感はなく、かなりの滑らかさ。ソフトクリームとまではいきませんが、噛まずとも舌の上で自然と溶ける繊細さです。また、写真では比較対象がないので判りづらいですが、この半球×2は実にテニスボールほどの大きさがあります。この私ですらかなりの食べ応えを感じるほどの量なのに、その価格は何とたったの¥150!! 果たして儲けはあるの?と、こちらが心配してしまうほどの大盤振る舞いです。 そんな気前のいいアズキアイスを食べているうち、「製糸場見てきたんかい?」と、気さくに話し掛けてきたのは看板娘(?)のおばちゃん。「いえ、もう(製糸場は)何度も見に来てるんで。このアイス食べに来ただけですよ。製糸場(の世界遺産暫定リスト入り)のおかげでお客さん増えてます?」と聞くと、「ぜーーーーんぜん。なーんも変わんねんよ。観光バスの団体さんは増えてるけどさ、商店街は素通りだかんね。町にお金が落ちるよう、偉い人はちったぁ考えてくんなきゃダメだめさぁ。このままじゃ税金べぇかかるだけだぃねぇ。」と、ぼやき節。うーん、これが地元の真の声と言ったところでしょうか。貴重な遺産とどう共存し、どう町の活性化に繋げるか。どうか、おばちゃんの嘆きも解消できるような世界遺産であって欲しいですね。



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富士屋軽喫茶店
富岡市富岡1072 
0274-62-0752
by sanzokuame | 2007-06-12 01:28 | ベツバラ


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